弾性表面波素子を用いた霧化器
弾性表面波素子を用いた霧化器を提案し,その動作を実証しました。1994年のMicro Electoro Mechanical Systems の国際会議で報告し高い評価を得ました。翌年その内容をまとめ論文として出版されています。それから30年,このデバイスはドレスデン工科大のグループにより実用化されました。

ニオブ酸リチウム基板上にアルミ薄膜ですだれ状電極を形成し,48MHzのレイリー波を励振し,導波路上の水を霧化しています。
最初のデバイスは約10MHzの表面波を使っていましたが,高周波化することでより微細な噴霧粒子を得ることができました。
高い駆動周波数と弾性波動が表面に集中するという特性を生かして,デバイスの微小化と低電力での霧化を実現しています。。

超音波振動を用いた霧化器では,噴霧粒子の微細化の観点から,より高い周波数での動作が望まれます。弾性表面波デバイスでは数10MHz〜数100MHzでの動作が可能なので,理想的なデバイスです。
48MHzで動作するデバイスによる噴霧の粒子径分布を示しています。平均粒径は6.8µmというとても細かな噴霧特性を実現しています。。
このデバイスでは,単純なすだれ状電極1対を使っているので,高い振動速度(1m/s程度)で励振する方法として,間欠駆動を採用しています。
駆動は1msの周期で,1:9のデューティー比で行っているので,全体の9割の時間は振動が止まっています。目では連続的な駆動に見えますが。