縦ねじり振動子による回転モーター
二つの振動モードを組み合わせて予圧の制御と駆動力伝達を実現する超音波モータです。回転力はねじり振動を用いることができます。また,縦振動を変換して回転力を発生させることも可能で,様々な方式が考案されています。

一つのボルト締め振動子の中に,縦振動を発生する圧電素子と,回転力を発生するねじり振動用の圧電素子を組み込んだ構造になっています。
予圧を制御する縦振動用の圧電素子は,ローターを駆動する振動子上端面近くに,6枚配置されています。回転力を与えるねじり振動子は振動子下部に2層配置されています。
縦振動用圧電素子とねじり振動用圧電素子は,同期した同一の周波数で駆動され,位相関係を反転することで回転方向を正逆に切り替えます。

縦振動用の圧電素子は,厚み方向に分極され,分極方向が互い違いになるように積層されています。駆動電圧を下げるために薄い素子を使っています。
ねじり振動用の圧電素子は,円環上の圧電素子を周方向に分割したのち,切断面に電極を付けて分極処理をしています。分極処理の後端面の電極は取り除き,再度円環状にして振動子に組み込んでいます。
振動子上部に設置したローターには,コイルばねにより予圧を加えて動作させます。
実際に市販された超音波モータの動作の様子です。30年以上前の製品なので若干音がしますが,ちゃんと動作しています。ブラインドなどの電動化に利用されました。
右端の円筒部分がモーター用の振動子です。その先に付いている円筒部分は出力軸との繋ぎのためで,減速機構はありません。ダイレクト駆動で動作しています。